【絵本の対象年齢】絶対に守らないとダメ?異年齢への読み聞かせは?

絵本の対象年齢って、どのくらい気にすればいいの?

対象年齢に合っていない絵本はダメなのかしら…。

今回のコラムでは、こんな疑問にお答えします!

本コラムの内容

・絵本に書いてある対象年齢は、目安です!

・異年齢の子どもたちへの読み聞かせは、小さい子を基準に。注意点もあるよ!

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絵本の対象年齢、あなたは気にしていますか?

絵本の裏表紙を見てみると、「〇歳~〇歳」向きなど、対象年齢が書いてあることがありますよね。

当サイトの絵本のレビュー記事でも、絵本に記載されていればそれを書いていますし、もし絵本に記載が無くても、どの年齢の子が喜ぶだろうかと私なりに考えて記載しています。

さて、この対象年齢、あなたはどれくらい気にしていますか?

わたし、あんまり気にしてないかも…。

そんなあなたは、ちょっとだけ気にしてみましょう。

すごく気にする!

やっぱり年齢に合った絵本を選んであげないと!

あまりにも気にしすぎていると、もったいないことをしているかもしれませんよ。

もったいないことしてるかも!絵本と対象年齢のお話。

少し、考えてみましょう。

あなたは、3歳のお子様に向けた絵本を探しています。

本屋さんの絵本コーナーで探してみると、子どもの興味に非常に合っている絵本を、2冊見つけました。

あら!この絵本あの子が喜びそう!

まず1冊目、子どもが最近興味を持っている、はたらく車について詳しく描かれている絵本です。

車の細かい部分までしっかり描き込まれていて、どんな風に動くのか、絵を見るとよくわかります。

この絵本は、きっと喜んでくれるはず!そう思って絵本の裏を見てみると…。

“対象年齢:4歳~” と書かれていました。

この絵本は4歳以上向けかぁ…。

あの子が好きそうだけど、まだ早いかしら。

そう考え、他の絵本を探します。

はたらく車が可愛らしく描かれている絵本がありました。

開いてみると、はたらく車の出す音がオノマトペ(擬音語)で見事に表現されていて、読み聞かせをするのが楽しそうな絵本です。

ただ、書いてあるのは、“対象年齢:~2歳”

この絵本、すごく面白い!!

でも、2歳向けなのね。

あの子に読んであげても、つまらないか…。

そう思って、2冊の絵本は諦め、本屋さんを後にしました。

はぁ…。

良い絵本見つからなかったな…。

さて、あなたは、「子どもの年齢と対象年齢が合っていない。」という部分だけで、子どもが喜びそうな絵本を諦めてしまいましたね。

それ、とっても!もったいないです!!!

なぜもったいないのか、これからお話しましょう。

対象年齢に満たない絵本は、難しすぎるの?

まず、対象年齢が4歳~だった絵本から考えてみます。その絵本は、たしかに4歳以上の子ども向けに作られていました。

でも、その対象年齢は、あくまでも「目安」です。

はたらく車が大好きな子に向けた対象年齢、というわけではなく対象年齢はその年齢の大半の子どもが楽しめる年齢、という意味なのです。

たとえば、幼稚園や保育園で沢山の子どもたちに読んであげる場合なら、その絵本は4歳の子どもが多いクラスで読んであげるべきでしょう。

3歳の子ばかりのクラスでは、途中で飽きてしまい、最後まで楽しめないかもしれません。

ですが、先ほど考えたケースではどうでしょうか!

絵本を選んであげたい子は対象年齢に満たない3歳でしたが、その子は「絵本が題材にしている、はたらく車にとっても興味のある3歳」です。

対象年齢に少し満たなくても、はたらく車の絵に喜び、集中して絵本を見ることができるでしょう。

これが、もしも小学生向けの図鑑だったとか、あまりにも対象年齢が飛躍している場合は、ちょっと立ち止まって考えたほうがいいかもしれません。

あまりにも内容が難しすぎる場合、理解が追い付かずに本をつまらなく感じてしまうかもしれませんからね。

でも、対象年齢に少しだけ満たないけれど、興味を持って喜んでくれそうな絵本であれば、是非読んであげてみてください!

対象年齢よりも大きくなったら、絵本はつまらなくなってしまうの?

さて、次に対象年齢が2歳までだった絵本について考えてみます。この絵本も、子どもの大好きなはたらく車の絵本でした。

でも、対象年齢の2歳はとっくに過ぎている…。

「あぁ、2歳のときにこの絵本を見つけていたら、すごく楽しんでくれただろうに。でも3歳にはつまらないよね…。」

って、それ、本当にそうでしょうか?

対象年齢よりも大きくなっていたからといって、絵本はつまらないものになったりなんてしませんよ!

だって、「子どもの頃に大好きだった絵本が今でも宝物なんです!」って大人も多いじゃないですか。

実際に保育園でも、小さい子向けの絵本を年長児が熱心に読んでいたり、乳児クラス(0歳~2歳)向けの読み聞かせに幼児クラス(3歳~6歳)のお友だちが混ざって楽しんでいるのは、よくある話です。

また、先ほどのケースのように大人が読んで「面白い!」と思う絵本なら、対象年齢を通り過ぎてしまっていても、どんどん子どもに読んであげるといいでしょう。

なぜなら、子どもは大人に絵本を読んでもらうのが楽しいからです。

そして、読んでくれる大人が、一緒になって楽しんでくれている!そのことがたまらなく嬉しいのです。

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異年齢の子どもたちへの読み聞かせ、どんな絵本を選べばいいの?

ここまで、ひとりの子どもをターゲットに対象年齢についてお話してきました。

じゃあ、バラバラの年齢の子どもたちに一度に絵本を読んであげるときは、どうすればいいの?

異年齢の子どもたちに絵本を読んであげるときは、どちらかというと小さい子を基準に絵本を選んであげたほうが良いでしょう。

内容が難しすぎる絵本を選んで小さい子が楽しめずにうろうろしてしまうよりは、少し簡単だけど、みんなで一緒に楽しめる絵本を選んだほうが良いです。

複数人の子どもへの読み聞かせは、みんなで一緒にハラハラしたり、ドキドキしたり、その一体感が楽しいのです!

基本的に、「対象年齢に足りなすぎる絵本は難しいので考え直したほうがいい場合もあるけれど、対象年齢よりも大きくなっていても絵本がつまらないものになってしまうわけではない。」と思っておいてくださいね。

なので、今おうちにある絵本も、対象年齢を超えてしまったから、という理由だけで片付けてしまったり、人にあげてしまったりしてはもったいないですよ。

(あまりにも興味を持っていないようなら、楽しんでくれる子にあげたほうが良い場合もありますが…。)

異年齢の場合は、小さい子を基準に考えるのが正解。でも、注意点もあります!

さて、先ほど異年齢の子どもたちへの読み聞かせの場合だったら、小さい子向けの内容を選んだほうが良い、とお話しましたね。

ママ友の集まりだとか、交流会での読み聞かせなど、一時の集まりならそれで充分です。

でも、毎日一緒に過ごす、幼稚園や保育園の異年齢クラス、という場合でしたら、要注意!大きい子どもたち向けの絵本もちゃんと用意してあげてくださいね。

自分の年齢に合った絵本も、やはり必要です。

絵本の対象年齢は、基本的にその絵本を一番楽しめる年齢が設定されているわけですから。

大きい子どもたちは、小さい子向けの絵本でももちろん楽しむことができますが、全ての読み聞かせがそれでは、その年齢に合った楽しみの機会を奪ってしまうことになりかねません。

異年齢クラスの場合は、たとえば、クラスの端っこで読み聞かせコーナーを作り、そのお話を聴きたい子だけ集まれるような、そんな環境を作ってあげましょう。

もちろん、対象年齢に満たない子が読み聞かせを聴きに来る場合もあるでしょう。その子が楽しんでいるのであれば、それで良いのです。

対象年齢に合っていても、合っていなくても、子どもの興味や特性に合っていれば、絵本はとっても楽しいものです!でも、対象年齢に合った絵本もしっかりと準備してあげてくださいね。

今回のポイント

今回のコラムのまとめです!

対象年齢は、あくまでも“目安”として考えよう!対象年齢に合っていなくても、その子の興味に合っていれば楽しめる可能性大。

・異年齢の子どもたちへの読み聞かせは、どちらかというと小さい子を基準に絵本を選ぼう。

対象年齢に合った絵本も必要!絵本の楽しみの機会を大切に。

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