「きゅっ きゅっ きゅっ」の情報
「きゅっ きゅっ きゅっ」
作:林 明子
出版:福音館書店
発行日:1986年6月20日
おすすめ年齢:0歳から
サイズ:H18×W18㎝
ページ数:20ページ
シリーズ:くつくつあるけのほん
「きゅっ きゅっ きゅっ」はこんな子におすすめ
・離乳食を食べ始めた子に
・自分でスプーンを使い始めたり、スプーンに興味を持っている頃の子にも
・お気に入りのぬいぐるみを持っている子に
「きゅっ きゅっ きゅっ」の簡単なあらすじ
並んでいるのは、可愛い赤ちゃんとぬいぐるみたち。今から美味しいスープを食べます。「いただきまーす」
すると、ねずみさんがスープをおなかにこぼしてしまいました。赤ちゃんが、「きゅっ きゅっ きゅっ」と拭いてあげます。
次にスープをこぼしてしまったのはうさぎさんで…。
「きゅっ きゅっ きゅっ」のレビュー
離乳食を食べはじめた赤ちゃんに!
離乳食って難しいですよね。
大人の料理とは違って形や柔らかさに気を使わないといけないし、万が一アレルギーの心配もあるから、初めての食材は少しずつ使わないといけない…。
準備だけでとっても大変なのに、ちゃんと食べてくれるかわからない…。大変なときは、市販のベビーフードに頼るのもひとつの手ですよ。
今回は、離乳食の定番のスープが出てくるお話です。
「くつくつあるけのほん」シリーズの、「きゅっ きゅっ きゅっ」という絵本です。
スープを目の前に、にっこり笑顔の赤ちゃんの表紙が目印!
背景のオレンジと、赤ちゃんの服の色のコントラストがはっきりしているため、視力の発達途中の赤ちゃんの目にも見やすい絵となっています。
「くつくつあるけのほん」シリーズは、娘にもよく読み聞かせをしています。シリーズの他の絵本は1歳になってから楽しくなってきたようですが、「きゅっきゅっきゅっ」だけは0歳から興味を持っていました。
食べる、清潔にする、というテーマが日常生活と結びつきやすいのが人気の秘訣かな?と思っています。
リアルなこぼし方に赤ちゃんも大人も共感!
一緒にスープを食べるのが、大切にしているぬいぐるみたち、というのが、赤ちゃんにも共感できるポイントですね。
同じようにお気に入りのぬいぐるみを持っている子が喜ぶと思います。
ぬいぐるみたちのスープのこぼし方が、他人事とは思えないくらいにリアルです。
赤ちゃんって本当に、「えっ、そんなところ汚すの⁉」というこぼし方をするんですよね。まだスプーンの中でスープがどう動くかがわかっていないのです。仕方のないことなのですよ。
思いやりや挨拶など、生きる力を育みます。
汚れてしまったところを「きゅっ きゅっ きゅっ」と拭いてあげるのは、ぬいぐるみを大切にしている赤ちゃん自身。
優しく拭いてもらって、ぬいぐるみもなんだか嬉しそう。ここから思いやりや優しさの気持ちを知っていければいいですね。
スープは完食! 「あー おいしかった」という場面では、食事をすることの楽しさを感じることができます。
「いただきます」や「ごちそうさま」の挨拶も自然に覚え、絵本を通して食育もできるのは嬉しいポイントです。
最後は、大好きなお母さんに顔を拭いてもらって、赤ちゃんはニコニコの笑顔!
優しいふれあいから親子の暖かい愛情も感じ取ることができます。
赤ちゃんのよろこぶ要素が満載のおすすめ絵本です!
普段、体や口まわりを拭かれるのを嫌がる赤ちゃんがいたら、「きゅっ きゅっ きゅっ」といいながら拭いてあげてみてください。
絵本と同じが嬉しくて、拭かせてくれるかもしれません。
絵本は全体を通して、音の響きやリズム感の良いことばと、繰り返しの表現で構成されています。
リズムや繰り返しがある絵本は赤ちゃんにとって楽しく、何度でも読んでもらいたくなる一冊です。
スープを思わぬところにこぼしてしまうぬいぐるみや赤ちゃんを見て、「こういうこと、あるよね。でもそこが可愛いんだよね!」と赤ちゃんを育てている人はきっと感じるはず!
大人が読んでも楽しい、赤ちゃんも読んでもらって嬉しい、そんなおすすめ絵本です♪
「きゅっ きゅっ きゅっ」の読み聞かせのポイント
・こぼしたスープを拭いてあげる場面で、本当に拭いてあげるように赤ちゃんとふれあい遊びをしてみましょう。足を拭くときにちょっとくすぐってあげると大喜びです。
・おなかいっぱいで満足している、ごきげんな時間に読んであげましょう。
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