「がたん ごとん がたん ごとん」の情報
「がたん ごとん がたん ごとん」
作:安西水丸
出版社:福音館書店
発行日:1987年6月30日
おすすめ年齢:0歳から3歳
サイズ:H18×W19㎝
ページ数:20ページ
「がたん ごとん がたん ごとん」はこんな子におすすめ
・乗り物に興味を持っている子に
・離乳食を食べている子に
・絵本にはじめて出会う子の、ファーストブックにも
「がたん ごとん がたん ごとん」の簡単なあらすじ
「がたん ごとん がたん ごとん」 汽車が走っています。
お客さんは、哺乳瓶に、コップにスプーン、あとは美味しそうな果物と、動物たち。
終点では、エプロンをつけた女の子が待っています。
「がたん ごとん がたん ごとん」のレビュー
ボランティアでも大好評!赤ちゃん絵本の代表作。
今回ご紹介する絵本は、可愛らしい汽車の登場する絵本です。
「がたん ごとん がたん ごとん」というタイトルの絵本です!
この絵本は、私が大学生のときに購入した覚えがあります。赤ちゃん絵本の代表作として、学校の講義で紹介されていたのをきっかけに手に取りました。
当時、私は手遊びなどをして子どもたちと遊ぶボランティアサークルに入っていました。ある時、コミュニティーセンターでのボランティアにこの絵本を持っていきました。
そこでは、音大生らしく、簡単な曲をつけて絵本の読み聞かせをしました。ボランティア直前にほぼ即興で作った簡単な曲でしたが、好評だった記憶です。
絵本の文章が、もともとリズミカルに構成されているので、リズム感の良い曲が作りやすかったのです。
「がたん♪ ごとん♪ がたん♪ ごとん♪…」と、リズミカルな曲に合わせての読み聞かせ。
赤ちゃんたちは、みんなお母さんの膝の上から、じっと絵を眺めていたことをよく覚えています。
持ち運びに便利なサイズ感の絵本です!
あ、「がたん ごとん がたん ごとん」はボランティアで人気でしたが、この絵本はあまり大きなサイズではありません。
なので、大人数への読み聞かせにはあまり適していない絵本です。小規模の集まりだったからこそ、選定した絵本でした。
大人数に読み聞かせをする場合の大型絵本があればよかったのですが、どうやらこの絵本の大型版は2021年4月現在販売されていないようですね。
少人数での利用をおすすめします!
反対に、小さめなサイズの絵本なので、持ち歩きしやすいというメリットがあります。お気に入りの絵本をお出かけに連れていけるのは子どもにとって嬉しいことですね。
繰り返しで赤ちゃんが喜ぶ!
さて、先ほども少しお話しましたが、「がたん ごとん がたん ごとん」は赤ちゃん絵本の代表作とも呼べる名作です。
乗り物に興味を示す赤ちゃんは、非常に多いです。男の子のみならず、女の子も夢中になって眺める絵本です。
赤ちゃん絵本の代表的な技法として、同じことを何回か繰り返す、というものがあります。
この絵本は「がたん ごとん」と走る汽車の音のオノマトペ(擬音語等)、「のせてくださーい」と汽車に乗り込む物の繰り返しで赤ちゃんの心をつかんでいます。
・繰り返し表現がわかりやすく、楽しい絵本♪
身近なものが登場するので、赤ちゃんにもわかりやすい。
「のせてくださーい」と、汽車に乗り込む物たちをよく見てみましょう。どれも離乳食を食べ始めた赤ちゃんにとってなじみ深いものばかりです。
身近な良く知っている物が登場する絵本、というのは赤ちゃん向けの絵本を選ぶポイントとなります。
赤ちゃんにとっては、知らない物ばかり出てくる絵本は、理解するのが難しいのですね。
赤ちゃんにも見やすい色使い!
また、絵本に使用されている色も要チェック!
「がたん ごとん がたん ごとん」では、淡い色彩は使われていませんね。緑、黒、赤、黄色など、はっきりとしたものばかりです。
赤ちゃんは目の機能がまだまだ発達中です。なので、赤ちゃん絵本は淡い色よりもメリハリのある色彩を多く使用しているものが好まれます。
お客さんでいっぱいが面白い!食育にも使える絵本です。
だんだんと、汽車はお客さんでいっぱいに!沢山のお客さんを乗せて走る場面に、赤ちゃんは大喜びです。
最後に終点に到着した後、文章では説明されておりませんが、女の子が席について食事をするところだとわかります。
大好きな汽車のイメージと合わせて、食事の席は楽しいものであると、絵本から感じてもらえれば嬉しいですよね!
「がたん ごとん がたん ごとん」と一生懸命な表情に注目!
この絵本で是非注目したいポイントは、登場する物たちの表情です。
赤ちゃん向けの、あまり描き込みが多くないシンプルな顔ですが、よくみると表情はしっかりと存在しています。
「のせてくださーい」と、汽車に乗った物たちは、みんなにっこり嬉しそう。最後のお食事の場面でも、みんなふわっと微笑んでいます。
では、みんなを乗せている汽車の表情はどうでしょうか。
最初、真面目な表情で走っていた汽車ですが、最初のお客さんを乗せた後は、にっこり笑って嬉しそう。
ところが、だんだんお客さんが増えてくると、汽車は一生懸命な表情で頑張っているのです!
この健気な汽車の表情、見ているとなんだか応援したくなりますよ。
ファーストブックにもおすすめです♪
絵本を取り入れ始めたばかりの子へのファーストブックにもおすすめできる絵本です。
赤ちゃん絵本としての魅力を強調してご紹介しましたが、3歳頃まで十分に楽しむことができる絵本です。
赤ちゃんの頃に読んでいた絵本は、文字を読めるようになりはじめた子にとって読みやすい教材にもなります。
そう考えると、長い期間楽しみ続けることのできる作品です。
可愛い絵に、子どもも大人も癒されるこの絵本!
「がたん ごとん がたん ごとん」のマグカップを販売しているようです。
絵本ナビ限定ですよ!
赤ちゃんたちが喜ぶ繰り返しの楽しい名作絵本、是非何度でも読んであげてくださいね。
「がたん ごとん がたん ごとん」の読み聞かせのポイント
・「がたん ごとん」というオノマトペ(擬音語)を、リズミカルに読んであげましょう。膝の上での読み聞かせなら、汽車の振動のように軽く体をゆすってあげるのも楽しいです。
・食育の観点でも魅力的な絵本ですが、赤ちゃんへの読み聞かせの場合は食事前よりもお腹が満たされている時間に読んであげるのがおすすめです。赤ちゃんがご機嫌で楽しんでくれますよ。
同じシリーズの絵本
「がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん」
作:安西水丸
出版社:福音館書店
発行日:2012年5月10日
おすすめ年齢:0歳から3歳
・乗り物に興味を持っている子に
・水遊びが好きな子の、夏の読み聞かせに
・「がたんごとん がたんごとん」の絵本を気に入っている子に