「とても とてもあついひ」の情報
「とても とてもあついひ」
文:こいでたん
絵:こいでやすこ
出版社:福音館書店
発行日:1993年5月20日
おすすめ年齢:2歳から
サイズ:H22×W20㎝
ページ数:32ページ
「とても とてもあついひ」はこんな子におすすめ
・夏の暑い時期、水遊びの時期の読み聞かせに
・動物が出てくる絵本を楽しむ子に
・ドキドキの展開や、探偵物語を楽しむ子に
「とても とてもあついひ」の簡単なあらすじ
とてもとてもあついひ、三匹のねずみがお昼寝から目覚めると、ブランコと手押し車が無くなっていました。
汗をかきながら車輪の後をたどるねずみたち。うさぎさんの家の庭にたどり着きました。
するとうさぎさんたちも、ジョウロとシャベルとバケツが無くなって、探していたところ。
一体、誰が持って行ったのでしょうか。
「とても とてもあついひ」のレビュー
「とても とてもあついひ」に、事件が起きる!
夏の暑い時期、あなたはどのように過ごしていますか?私は、日焼けが嫌なので、なんだか室内に籠りがち…。でも、子どもの頃は、暑い時期でも外で過ごすのが好きでした。
今の時代の子どもたちも同じ!外で過ごすのが大好きです。
今回ご紹介する絵本は「とても とてもあついひ」です。タイトルのとおり、それはそれは暑そうな、でも鮮やかで美しい世界が描かれています。
この絵本では、何やら事件が起こるようですよ…!
青い空、濃い緑!夏って色鮮やか
鮮やかな緑を背景に、赤いハンモックが目をひく表紙のこの絵本。「とても とてもあついひ」はどのページを見ても、とても色鮮やかです。
空はどこまでも青く、青々と茂った緑はとても深い。子どもたちの目から見た、明るい夏の世界が丁寧に描かれています。
よく見ると、草木の一本一本まで元気いっぱいに線がひかれています。
この絵本の絵を描くのに、どれだけの労力が必要だったのでしょう…。 想像するだけで、この絵本のすごさがわかります。
盗むのはいけない。でも…
皆の大切な物を盗んだ犯人を捜していると、とうとう盗んだもので遊んでいる犯人を発見!ところが、その犯人に水をかけられてしまいます。
盗まれた上に水をかけられる、大人だったら絶対怒りますよね…?
ところが、当の本人たちは、「ああ、とても きもちがいいわ」
子どもたちの世界は、寛大ですね!
とても暑かったので、皆で遊ぶことに。でも、皆で遊ぶには道具が足りなくなってしまいます。結局、悪いことをした犯人たちは、除け者にされてしまってしょんぼり。
悪いことをしたら、やはり反省が必要です。
でも、そこで終わらないのが、この絵本の楽しいところなのです!!
・でも、その後に楽しめる展開がやってくるのが面白いポイント!
皆で遊ぶために!協力する子どもたちのエネルギー
皆で遊ぶほうが楽しいから、皆で遊べるように工夫する動物たち。子どもたちは、「遊ぶのが仕事」とは、よく言われますね。
遊びを通して、自分の興味のあることを追求して、それが自然と学びになっていくのです。
なので、子どもたちは「遊び」には本気で向き合います。
皆で一緒になって遊ぶために協力するこの場面。子どもにとって大切な「遊び」にかけるエネルギーの強さを感じられる瞬間です。
そして、とうとうみんなで遊んでいる場面、みんな笑顔で楽しそう!皆で協力してやり遂げた達成感を、絵本から感じ取ることができます。
・協力してやり遂げる達成感や爽快感を感じられる一冊。
背景もよく見て!「とても とてもあついひ」は描き込みが楽しいんです。
「とても とてもあついひ」を何度も読んでいるうちに気づくのが、絵本の描き込みが多彩なこと!
ブランコが盗まれる前に、木陰にブランコを狙う影があったり…、
みんなの大事な物が盗まれていく様子がこっそりと描かれていたり…、
持ってきた帽子や荷物が濡れないように、傘をかぶせてあったり…。
他にも、様々な細かい描き込みが、子どもたちをいつまでも楽しませてくれます!
とくに、最後の楽しく遊ぶ場面は必見!
物を盗んでしまったお詫びなのか、自分の宝物を見せてあげていたり、
よく見るとストーリーに出てきた動物以外の生き物も、一緒に遊んでいたり、
足跡クイズは、誰の物かわかるかな?
他にも楽しい仕掛けが沢山のページです。是非チェックしてみてください!
盗まれたものはどうなったのかな?それは一番最後の場面でわかります。
夏の暑い時期に、とってもおすすめの「とても とてもあついひ」!水遊びの前後に読んでみるのはいかがですか?
「とても とてもあついひ」の読み聞かせのポイント
・会話の場面が多く登場します。自然に話しかけるような語り口調で読みましょう。
・絵本を一回読んだ後は、描き込みを一緒に探して楽しみましょう。
同じシリーズの絵本
「とんとん とめてくださいな」
文:こいでたん
絵:こいでやすこ
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から
・簡単な物語のある絵本を楽しめるようになってきた子に
・動物の登場する絵本を好む子に
・繰り返しの表現が出てくる物語を楽しむ子に
・絵本の絵をじっくりと見ることを楽しむ子に
「ゆきのひの ゆうびんやさん」
文:こいでたん
絵:こいでやすこ
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から
・冬の寒い時期の読み聞かせに
・お手紙や、郵便ごっこに興味があるときに
・動物の沢山出てくる絵本を喜ぶ子に