「ぞうくんのおおかぜさんぽ」の情報
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」
作・絵:なかのひろたか
出版社:福音館書店
発行日:2010年4月15日
おすすめ年齢:3歳から
サイズ:H27×W20㎝
ページ数:32ページ
シリーズ:ぞうくんのさんぽシリーズ
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」はこんな子におすすめ
・動物の出てくる絵本を喜ぶ子に
・風の強い日の読み聞かせに
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」の簡単なあらすじ
今日は大風、ご機嫌で出かけたぞうくん。お友達のかばくんを誘おうとしますが、いつもの池には居ないようです。
すると、大風でかばくんが転がってきました。かばくんを受け止めるぞうくん。
ぞうくんが背中を押していく形で、ふたりは散歩に出かけます。
その後もお友達を見つけて、どんどん押していくよ。
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」のレビュー
大風でもご機嫌!大人気作の続編絵本。
風の強い日って、大変ですよね。私は年中風が強く吹く地域に住んでいるのですが、時々ものすごく風が強い日があります。
朝起きた瞬間、窓の外を見なくてもわかるほど、大きく聞こえる風の音。そんな日は、「あまり外に出たくないなぁ…。」と思い、ゴォゴォと吹き荒れる風の音を聞きながら、家の中で過ごしてしまうのです。
さて、今回ご紹介する絵本は、「ぞうくんのおおかぜさんぽ」です。おなじみ、「ぞうくんのさんぽ」の続編絵本です。
ベストセラーの「ぞうくんのさんぽ」レビュー記事は、こちらです♪
絵本のページを開くと、木が大きくしなっていて、水面は波うち、いかにも風が強そう。文字には書かれていませんが、「ゴォォォォ」と風の音が聞こえてくるようです。
そんな日でも、ぞうくんはご機嫌です!いつもと変わらず散歩に出かけていくようです。
穏やかじゃない風の中、穏やかに過ごす動物たち。
かばくんや、わにくん、そんな大型の動物が転がってしまうような強い風。絶対に穏やかではありません。
でも、「ぞうくんのおおかぜさんぽ」に登場する動物たちは、穏やかに過ごしています。
かばくんが転がってきたのに、「やあ、かばくん」と普通に挨拶するぞうくん。風に逆らえず、転がっているのに仲間を見つけてどこか安心した様子のわにくん。
とても大変な日のはずなのに、絵本の動物たちの表情やことばは、その大変さを感じさせません。
どうしてなのでしょうか?
それは、今回のお話の中で「風が強い」というのはこの後の展開を引き起こすためのきっかけでしかないからです。
子どもから見て、この絵本の楽しいポイントは、「風が強い」部分ではなく、他のところにある。なので、あまりリアルに描かれてはいません。
でも、大人目線で見ると、大変な日にもかかわらず、穏やかに過ごしているように見える動物たちに癒されるんですよね♪
今回は、横に並びます!
動物たちが積み重なる様子が楽しい、ぞうくんのさんぽシリーズ。「ぞうくんのおおかぜさんぽ」でも、動物たちが連なって移動します。
今までのシリーズは縦に重なっていましたが、今回は横!
動物たちが転がってしまうほどの強烈な大風の中、力持ちのぞうくんが他の動物を押していきます。
だんだんと動物が増えてくると、だんだんユニークになっていくお散歩の様子。
動物たちが一列になって歩く様子に、子どもたちは大喜びです!
最後の展開はお決まり!わかっていても楽しい。
最後に登場するのは、かめくん。そう、ぞうくんのさんぽシリーズのお決まりの展開の始まりです!
こうなることはわかっているけれども、面白い。
私も、初めてこの絵本を読んだとき、「あぁ、やっぱり。」とクスッと笑ってしまいました。
最後に登場するのは、小さなかめくんなのに、そこから大きな出来事が起こる!
毎回のお決まりの展開、期待を裏切らないことがこのシリーズの大きな魅力なのでしょう。
シリーズを通して読むのがおすすめです!
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」は、同じシリーズの最初の作品、「ぞうくんのさんぽ」の内容を知ってから読むことをおすすめします。
動物たちが重なって移動する楽しさの原点となる絵本。その内容を知っているほうが楽しめる内容だからです。
また、もっとおすすめなのが、シリーズ2作目の「ぞうくんのあめふりさんぽ」を読んでから読むこと!
ここまで読むと、ぞうくんのさんぽシリーズのお決まりの展開がわかってくるので、読んでいるときの期待感がもっと増してきます。
シリーズを通して裏切らない展開がとっても面白い、「ぞうくんのおおかぜさんぽ」。風の強い日に、読み聞かせてあげてはいかがでしょうか?
絵本ナビでは、「ぞうくんのさんぽ」の素敵なマグカップを販売しています。
また、おもちゃ、直筆サイン入りの版画!!などの様々なグッズも販売していますよ。
ぞうくんファンの方は是非!
「ぞうくんのおおかぜさんぽ」の読み聞かせのポイント
・風の強い日、という設定ですが、文章は穏やかです。急いで読まないように気を付けましょう。
・最後の展開で出てくる、オノマトペをリズミカルに楽しく読みましょう。
・一番最後のページを見て、大風はどうなったのかな?と考えてみましょう。
同じシリーズの絵本
「ぞうくんのさんぽシリーズ」まとめ
「ぞうくんのさんぽ」
作・絵:なかのひろたか
レタリング:なかのまさたか
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から
・前後や上下などの感覚がわかってきて、つみき遊びを好んでいる子に
・簡単な物語のある絵本が楽しめるようになってきて、赤ちゃん絵本からそろそろ卒業する子に
・動物の出てくる絵本に喜ぶ子に
「ぞうくんのあめふりさんぽ」
作・絵:なかのひろたか
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:3歳から
・梅雨の時期の読み聞かせに
・動物の出てくる絵本を喜ぶ子に
・お風呂での遊びを楽しんでいる子に