
「だーれもいない だーれもいない」の情報

「だーれもいない だーれもいない」
作・絵:片山 健
出版社:福音館書店
発行日:1990年1月25日
おすすめ年齢:2歳から4歳向き
サイズ:H22×W21㎝
ページ数:24ページ
シリーズ:コッコさんシリーズ
「だーれもいない だーれもいない」はこんな子におすすめ

・穏やかな展開の絵本を好んだり、感性の豊かな子に
・お昼寝の前よりも、お昼寝の後の読み聞かせがおすすめです
・他のコッコさんシリーズを好んでいる子におすすめです
「だーれもいない だーれもいない」の簡単なあらすじ
お昼寝から目を覚ましたコッコさん。
家には、だーれもいない だーれもいない。
みんなどこに行ってしまったのでしょうか。
「だーれもいない だーれもいない」のレビュー
水彩画が美しい、コッコさんシリーズの絵本。

今回ご紹介する絵本は、コッコさんシリーズの一冊、「だーれもいない だーれもいない」です。
もともと1990年に発売された絵本が、販売中止に。でも、最近になって復刊した作品です。
コッコさんの寂しく思う気持ちが描かれた絵本です。他のコッコさんシリーズの絵本を好んでいる子におすすめの作品です。
「だーれもいない だーれもいない」は、子どもの寂しい気持ちを美しく描く。

「だーれもいない だーれもいない」は、タイトルのとおり、だーれもいない寂しい気持ちを描いた絵本です。
絵は、全体的にセピア色のような色を多用しています。この色が、コッコさんの寂しく思う気持ちを表現しているのです。
片山健さんの水彩画は、いつも美しく描かれています。美しい、だけど寂しい、そんな複雑な気持ちを絶妙に感じさせてくれる作品です。
少ない文章で、際立つ寂しさ。

「だーれもいない だーれもいない」は、全体的に文章の量が少なめに書かれています。
あえて少ない文章にすることで、静かなイメージの絵本になります。その静かな文章が、更にコッコさんの寂しさを際立たせるのです。
そして登場する、繰り返し表現によって、コッコさんの寂しい気持ちはどんどん強くなっていくのです。
あくまでもフィクション!寂しい気持ちにさせないで。

「だーれもいない だーれもいない」は、絵も文章も美しく、探せる描き込みも多く、絵本としてはよくできています。
だからといって、コッコさんと同じ思いを子どもにさせていい、というわけではありませんね。
この絵本は、あくまでもフィクションとして読んであげるようにしましょう。
「あなたのことはひとりにはしないよ!」そんな言葉を付け加えてあげるのもいいかもしれません。
穏やかな展開の絵本ですが、眠る前の読み聞かせにはおすすめできません。
もしも目覚めたときに、だーれもいなくなっていたら…。
そんな風に眠ることに恐怖感を抱かないよう、目覚めたあとの読み聞かせがおすすめです。
でも、子どもが眠る前にも絵本を読んであげたいですよね?
眠る前の読み聞かせでしたら、同じコッコさんシリーズの「おやすみなさい コッコさん」がおすすめですよ!
寂しい気持ちを美しく描いた作品、「だーれもいない だーれもいない」は、子どもの心に強く突き刺さる絵本です。
万人に受ける絵本ではありませんが、感性の豊かな子に読んであげたい絵本です。
「だーれもいない だーれもいない」の読み聞かせのポイント
・元気な声で読むよりも、穏やかで静かな声で読み聞かせてあげましょう。
・「あなたのことはひとりにはしないよ」と、安心させてあげましょう。
・眠る前の読み聞かせでは、不安な気持ちにさせてしまうかもしれません。目覚めた後に読んであげましょう。
同じシリーズの絵本
「おやすみなさい コッコさん」
作・絵:片山 健
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から4歳向き
・寝かしつけの時間の読み聞かせに
・夜の闇を怖いと感じている子どもに、安心してもらうために
「コッコさんのおみせ」
作・絵:片山 健
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から4歳向き
・お店屋さんごっこを楽しんでいる子や、興味を持っている子に
・色鮮やかな色彩を好んでいる子に