林明子さんは、多くの絵本を手掛ける絵本作家です。
子どもからはもちろん、大人からも人気のある絵本が多い彼女の作品ですが、いったいどんな魅力があるのでしょうか?
このサイトでも、林明子さんの絵本を沢山レビューしているわね。
ここでは、林明子さんの作る絵本の魅力をたっぷりお伝えいたします!
林明子さんの絵本の魅力3つを詳しく解説します。
・美しく描かれる 子どもの表情が素晴らしい! ・ 色彩がすごい!どんな工夫がされているの? ・ 読めば読むほど楽しくなる描き込みって?
記事下部では、林明子さんのおすすめ絵本をご紹介♪
林明子さんの経歴
まず、林明子さんの簡単な経歴から!
林明子さんは、1945年に東京で生まれ、大学は横浜国立大学の教育学部美術科を卒業されています。
1970年より雑誌「母の友」にカットを描き始め、1973年に「かみひこうき」で初めて絵本を手掛けました。
絵本を描き始めたのが1973年…。確か、「はじめてのおつかい」は1977年発行だったかしら?
そうなんです!絵本を作りはじめて早い段階であの素晴らしい大人気作品を作り出すなんて…すごすぎます!
その後も「きょうはなんのひ?」で、第二回絵本にっぽん賞を受賞!
また、「おふろだいすき」で、サンケイ児童出版文化賞美術賞を受賞したりと、数々の作品が評価されています。
林明子さんの絵本の魅力
林明子さんの絵本の魅力は沢山あり、簡単には語りつくせないほどなのですが、ここでは大きく3つのポイントに絞ってお話します!
・子どもの表情に注目!特に女の子の絵が素晴らしい。
・色鮮やかな絵には工夫がいっぱい!
・彼女の作品を読むほど楽しくなる描き込み!
それでは、林明子さんの絵本にはどのような魅力があるのか見ていきましょう!
生き生きと描かれる!眩しいほど輝く子どもの表情
林明子さんの絵本は、登場人物の表情がとっても素敵ね。
そうなんです!林明子さんは子どもの、特に女の子の表情を生き生きと描く絵本作家だと思っています。
林明子さんの描く登場人物は、皆表情が美しく描かれています。特に彼女が描く女の子はとても可愛らしいと評判です。
喜怒哀楽、どの表情もはっきりと描かれることで、絵本の世界をより深く感じることができるのです。
林明子さんの描く可愛らしい女の子の表情をじっくりと楽しみたい方には、「とん ことり」が特におすすめです!
「とん ことり」の絵本の最後に、文章の存在しないページが登場するのですが、そのページに登場する女の子たちの表情が本当に生き生きとしていて引き込まれる作品です。
林明子さんの描く女の子の可愛らしさを存分に感じることのできる、必見の場面です!
計算された色使いの魔法!
林明子さんは赤ちゃん向けの絵本を多く作っているけれど、色鮮やかなものが多い気がするわ。
そうですね。林明子さんが鮮やかな色使いを使うのには、理由があるんですよ。
林明子さんの描く絵本は、ひとつひとつの色使いにも沢山の工夫がされています。
特に小さな赤ちゃん向けの絵本は、ぱっと目を引くような鮮やかな色に描かれるという特徴があります。彼女の使用する色使いは、色相環図と深くかかわりがあります。
林明子さんが赤ちゃん向けの絵本を描くとき、色相環図で反対に存在する色同士を隣り合わせて描かれることが多くなっています。
これには、ちゃんと理由があるのです!赤ちゃんの視力はまだ成長途中なので、似たような色彩を区別することが難しいとされています。
林明子さんの使用するような、隣同士のコントラストが強い色彩だと、赤ちゃんの目にもしっかりと見やすい絵本となります。
そのため赤ちゃんが、絵本の絵をより楽しむことができるのです。
林明子さんの描く赤ちゃん用絵本の色彩に興味のある方は、是非「くつくつあるけのほん」シリーズを読んでみてください!
「くつくつあるけのほん」は、全4冊の人気絵本シリーズです。どの絵本も色相環図で反対に存在するような、コントラストの強い色彩を使っていることが大きな特徴です。
特に、「おつきさまこんばんは」で暗い夜空に明るいおつきさまが出てくる場面は必見ですよ!
なるほど、林明子さんは赤ちゃんのために考えて絵本の色を決めているのね。
林明子さんの色彩のこだわりは、赤ちゃん絵本だけじゃありませんよ!特におすすめしたいのが、「はじめてのおつかい」です。
「はじめてのおつかい」はさっきも少し話題に上がった絵本ね!どんな色彩の工夫があるのかしら?
「はじめてのおつかい」では、主人公のみいちゃんの感じている気持ちが、まるで信号機のような色使いで見事に表現されています。
詳しくは、絵本レビューページでお話しているので是非読んでみてください。あまりに自然に溶け込んだ色彩の工夫は必見ですよ!
・林明子さんは赤ちゃんに見やすいように考えて絵本の色を選んでいる!
・登場人物の心情を色で表現したりと、驚きの工夫がいっぱい!
読めば読むほど楽しくなる!描き込みの秘密
林明子さんの絵本は、赤ちゃん向けの絵本は背景がシンプルだけど、幼児向けの絵本は背景に沢山の物が描かれているわね。
はい、赤ちゃん向けの絵本は主役が見やすいように背景は必要最低限ですね。でも、実は林明子さんの絵本は背景の描き込みがすごいんですよ!
林明子さんの絵本の背景の描き込みに関しては、ここに書き切れないほど魅力がたっぷりです。それこそ、描き込みをじっくりと見ているだけで時間がたっぷりと経過してしまうくらい!
これまでご紹介した絵本、「とん ことり」では、よく見るとあの子がずっと主人公を見ていたり、
「はじめてのおつかい」では登場していないはずのお父さんの存在がこっそりと隠されていたり…!
それだけではありません、林明子さんの手掛けた他の絵本に登場する人や物が、隠されていることもあるのです!
「はじめてのおつかい」のあの子が「いもうとのにゅういん」に登場していたり…。
「くつくつあるけ」の靴を「こんとあき」の主人公が履いていたり!
林明子さんの絵本を読めば読むほど、もっともっと楽しくなる魔法が掛けられているのですね。
・林明子さんの絵本は、背景の描き込みが面白い!
・彼女の作品同士のつながりを見つけるのも絵本を楽しむポイント♪
愛される秘密がいっぱい!林明子さんの絵本を読んでみよう
林明子さんの絵本の良さが沢山わかったわ!
林明子さんは私も含め、大人のファンが多い絵本作家です。子どもだけではなく大人まで魅了する彼女の作品を、是非読んで頂きたいです♪
林明子さんの絵本を子どもに読み聞かせてあげるたびに、彼女の作り出す美しい世界の虜になること間違いなし!
そんな林明子さんの素敵な絵本を、当サイトでは沢山レビューさせて頂いています。ここから先は林明子さんのおすすめ絵本をご紹介します!
林明子さんのおすすめ絵本一覧
でてこい でてこい
作:はやしあきこ
出版:福音館書店
おすすめ年齢:0歳から2歳
・色鮮やかなものに反応する子どもに
・生き物が出てくる絵本を好む子に
・赤ちゃんの絵本との出会いに、ファーストブックとしてもおすすめ!
ひよこさん
作:征矢 清
絵:林 明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:0歳から2歳頃
・ひよこなど、可愛い生き物が大好きな子に
・寝かしつけの時間の読み聞かせに
・親の愛情を感じてもらいたいときに
「くつくつあるけのほん」シリーズまとめ記事
作:林 明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:0歳から
全4冊
・赤ちゃんの喜ぶ絵本セットを探している人に
・赤ちゃんとの生活の中で絵本を楽しみたい人に
・出産祝いなどのプレゼントにもおすすめ!
はっぱのおうち
作:征矢清
絵:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:2歳から4歳向き
・生き物がたくさん登場するお話を喜ぶ子に
・梅雨の時期の読み聞かせに
・秘密基地に憧れのある子に
いもうとのにゅういん
作:筒井頼子
絵:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら3歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・仲良しの姉妹がいる子に
・大切なぬいぐるみやお人形を持っている子に
・お父さんの読み聞かせにもおすすめです
はじめてのおつかい
作:筒井頼子
絵:林 明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら3歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・おつかいに興味が出てきた子や、興味を持ってもらいたい子に
・絵本の絵をじっくり見ることが好きな子に
まほうのえのぐ
作:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら3歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・お絵描きが大好きな子に!
・生き物が沢山登場する絵本を好む子に
・ファンタジーな物語が好きな子に
おふろだいすき
作:松岡享子
絵:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら4歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・お風呂をもっと好きになってもらいたい子に
・水の中の生き物に興味を持っている子に
・ファンタジーな物語を好んでいる子に
こんとあき
作:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら4歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・大切なぬいぐるみを持っている子に
・少し長いお話も楽しめるようになってきた子に
・ハラハラドキドキの物語を好む子に
とん ことり
作:筒井頼子
絵:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら4歳から
自分で読むなら小学校初級向き
・手紙を書いたり受け取ったり、郵便屋さんごっこをするのが好きな子に
・春の暖かい季節の読み聞かせに
・引っ越しを経験したことのある子に
きょうはなんのひ?
作:瀬田貞二
絵:林明子
出版社:福音館書店
おすすめ年齢:
読んであげるなら5歳から
自分で読むなら小学校中級向き
・両親のことが大好きなあの子に
・少し不思議な推理物語が好きな子に
・手紙を書いたり、受け取ったりするのが好きな子に